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 土地基本法改正の方向性を提言/国交省



記事公開日

最終更新日 2019年4月15日

国土交通省は27日、所有者不明土地の発生抑制・解消に向けて、土地に関する基本制度の見直しについて検討を進めてきた国土審議会土地政策分科会特別部会(部会長:山野目 章夫早稲田大学大学院法務研究科教授)のとりまとめを公表した。

 管理不全の土地が増えるにつれて、周囲に悪影響を及ぼすケースが増加。しかし所有権を持つ土地所有者以外が悪影響を除去することには、現状では難しい。また土地基本法は、バブル期の地価高騰における投機的取引の抑制等を背景に制定されたもので、地価が下落し、背曲的な利用・取引ができない土地が増加する中で、どのような規律が求められるかについては明確な規定がないことから、再検討すべき段階に来ていると指摘。

 そこで土地基本法において、人口減少社会に対応した新たな土地政策の基本理念を明らかにすること、土地の利用を阻害する要因を解消して適切な利用・管理を促進すること、さらに土地の利用・管理に関して所有者が負うべき責務や担保方策について検討する必要がある、とした。

 所有者には土地の適切な利用・管理について一定の役割を果たすことが求められており、所有者自身に土地の適切な利用・管理に関する一時的な責務がある、とした上で、所有者不明、および所有者による適切な利用・管理ができない場合については、近隣住民や地域コミュニティが利用・管理するケースが考えられると指摘。公共の福祉優先の観点から、悪影響の度合いに応じて土地所有権が制限を受ける場面があると考えられる、としている。

 そして地方公共団体は、地域の実情に応じて所有者および所有者以外の者が、利用・管理の役割を担うことを支援する取り組みを促す必要があると指摘。国については、そのための制度構築や地方公共団体等への取り組み支援が求められる、とした。

 同省では、さらに検討を進め、土地政策を再構築し、2020年までに土地基本法等の改正を行なう考え。

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【著者】 岡村 岳 (第一土地建物 株式会社 代表取締役)

当サイトを運営する第一土地建物株式会社の代表取締役。1982年生まれ。

専修大学法学部卒、株式会社エイビスにてマンション販売事業・戸建仲介事業に従事し、長田商事株式会社を経て2016年に第一土地建物株式会社へ専務取締役として参画。2017年に代表取締役に就任。

関東近郊を中心として、さまざまな条件のついた流通の難しい不動産の扱いに専門知識を持ち、年間100件以上の再建築不可物件に携わる。



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