再建築不可物件のメリット・デメリットを徹底解説!購入と売却でどう変わる?
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最終更新日 2022年4月22日
再建築不可物件は増改築が規制されることなどから、購入を敬遠されることの多い不動産です。しかし、再建築不可であるがゆえに、購入する側にも売却する側にも、通常の住宅にはないメリットがあることを詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では、再建築不可物件には購入側、売却側にそれぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。
■再建築不可物件を購入するメリット
ネガティブなイメージを持たれやすい再建築不可物件ですが、購入した場合、購入者にはいくつかのメリットがあります。
◇課税評価額が低く固定資産税と都市計画税が安い
再建築不可物件は税金算出の根拠となる“課税評価額”が低いという特徴があります。結果として、物件にかかる固定資産税(多くの自治体で1.4%の税率)と都市計画税(上限0.3%の税率)が安くなることが多いです。
都市計画税と固定資産税は年に一度課税される固定費です。不動産を維持する支出が低くなるのはうれしいポイントといえるでしょう。
◇相場よりも1割~5割安く購入できる
再建築不可物件は、同じ条件の中古住宅の相場と比べると、1割から5割ほど安い価格で購入できます。再建築不可物件は“増改築が規制される”“資産価値が低い”“住宅ローンが組みにくい”などの欠点があり、買い手が付きにくい物件です。需要が低い分を価格でカバーするため、多くのケースで相場より安い金額が設定されます。
◇不動産投資物件にすると収益が高くなりやすい
投資用の物件として評価した場合、収益が高くなりやすく投資額を回収するのが早いというメリットがあります。立地など各種条件にもよりますが、一般的に再建築不可物件だからといって家賃相場が低くなることは少ないためです。
購入費用が安い再建築不可物件を相場の家賃で運用できれば、投資に対する収益の割合は大きくなります。状態が良くリフォーム費用が安い物件に限りますが、収益性は高くなりやすいのです。
◇相続税対策にも有効
再建築不可物件は、相続税評価額の低さを生かして相続税対策にも利用可能です。
一般的に資産を相続する場合、現金のままより不動産を購入して相続したほうが相続税は安くなります。これは、不動産の相続税評価額が購入価格より低くなることが理由です。さらに、再建築不可物件の評価額は通常の物件よりも低くなります。さらなる節税効果が見込めるため、相続対策の選択肢の一つになります。
■再建築不可物件を購入するデメリット
メリットの多い再建築不可物件ですが、同時にデメリットも存在します。購入を検討する際は両者を比較したうえでの決定が必要です。
◇建て替えや増改築ができない
“再建築不可物件”は、読んで字のごとく建て替えおよび増改築が規制されます。具体的には、家の工事に必要な“建築許可申請”が通らないため、申請が必要となる増築と、更地にしたあとの建て替えができません。
家の一部のリフォームなど、建築許可申請が不要な工事なら可能ですが、土地の活用や建物のデザインが制限される点は大きなデメリットです。
◇リフォームの際改修範囲が大きくなりがち
リフォームを検討する際、改修範囲が大きくなりやすいのもデメリットです。
そもそも再建築不可物件というのは、現行の建築基準法が制定される前の法令基準に則って建築された建物です。現行法が1950年(昭和25年)に制定されているため、旧基準の建物は相応に古いことがわかります。
そのため、定期的に修繕されていた物件以外は経年劣化により大部分が傷んでいることが考えられます。購入を検討する際は物件の代金だけではなく、購入後に必要な修繕費用も見込んでおきましょう。
◇多くの場合住宅ローンを利用できない
再建築不可物件は、資産としての価値が低いという性質上、多くのケースで住宅ローンを利用できません。金融機関は住宅ローンを貸し付ける際に購入物件を担保とします。売却の難しい物件や価値の低い物件では売却しても残債を回収できない可能性が高く、審査をパスできない恐れがあるのです。
そのため、再建築不可物件を購入する場合は、その多くが現金一括での支払いになります。
◇道路が狭く緊急車両が入れないことがある
万が一の際緊急車両が入れない可能性があることも忘れてはいけません。
多くの再建築不可物件は、“接道義務違反”が理由で増改築が規制されています。すなわち、建築基準法が定める“幅4メートル以上の道路に2メートル以上接道する”という義務を果たせていないのです。接道面積が極端に短い、接している道が幅4メートル未満であるという状態のものが多いため、救急車や消防車が進入できない、到着が遅れる可能性があります。
■再建築不可物件を売却するメリット
再建築不可物件は、一般の不動産のように仲介会社を介した個人間取引では買い手の付きづらい物件です。そのため、売却する際は専門業者に売るのが一般的です。業者に買い取ってもらうことは、売却側にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
◇現金化までのスピードが早い
専門業者に買い取りを依頼した場合、個人間取引と比較して現金化までが各段に早いという特徴があります。
個人間取引では、比較的売れやすい通常物件でも売却までに3ヵ月から6ヵ月かかることが珍しくありません。この点、業者買取を利用すると査定から時間をかけずに現金化が可能な場合もあります。現金化を急ぐ場合はうれしいメリットです。
◇現状のままでも買い取りしてくれる
現状のままでも売却可能な点も見逃せません。個人間取引の場合、古家のある土地や残置物のある物件は、それらを撤去してから引き渡しを求められることも多く、売り主の費用負担が発生します。しかし、業者の場合は現状のままで買取可能なことも多いため、費用と時間を大きく節約することが可能です。
◇手続きを一任できる
通常、土地や中古物件を売却する場合、売却までに土地の測量や隣地との境界確定といった手続きが必要となります。不明確なままでは、のちに隣人や買主とのトラブルに発展する可能性があるからです。
しかし、境界画定や測量には相応の手間と費用が必要です。業者買取なら売り主側がそれらを行なう必要はありません。これらの手続きは買い取り後に業者が行ないます。面倒な手続きも併せて任せられる点も便利なポイントといえます。
◇売却以外に再建築不可物件の活用方法を提案してくれる
実は、再建築不可物件でも、売却しか方法がないわけではありません。立地条件によっては賃貸物件や倉庫用の土地として運用したほうが有利なこともあります。
しかし、不動産のプロでなければ土地の活用にまで意識が向かないこともあります。このような場合に、活用のアドバイスを受けられるのも業者に相談するメリットです。
■再建築不可物件を売却するデメリット
「業者に売却できるなら自分で売ったほうが得なのでは?」と思うこともあるかもしれません。しかし、再建築不可物件を通常の不動産と同じように個人間取引で売却するのはいくつものデメリットが存在します。
◇建物が古いと売れにくい
再建築不可物件は建築から50年~60年以上経過しているものも多く、定期的に手入れされていたものでなければ相当に古い建物となっています。一般的に、中古住宅は築年の浅い物件に人気があり、古い住宅は売れにくいことが多い傾向です。
建物には国税庁が定めている「耐用年数」があり、その耐用年数を超えた物件は基本的に価値がゼロになります。例えば、木造の場合、築22年で価値がゼロになり建物には価格がつかず、土地だけの価格で取引される “古家付き土地”として売らざるを得ない場合もあります。
◇購入者が住宅ローン組めない可能性が高い
前述のとおり、担保として提供する再建築不可物件の価値が低いことから、購入者が住宅ローンを組めないことが多いです。そうなると購入者は現金一括で購入可能な人に限定されるため、購入者の候補の母数は著しく少なくなります。
◇デメリットの解消にお金と手間がかかる
再建築不可物件は、増改築の規制や建物の古さ、投資物件としての運用の難しさなど複数の不安を抱えた物件です。これらのデメリットは、以下のような方法で解消できます。
セットバック工事(敷地の後退)で再建築可能な物件にする
更地にして土地を貸し出す
リノベーションして売却や賃貸に出す
ただ、これらの対策にはいずれも費用と手間がかかります。いずれにせよ少なくない資金を投入する必要があるため、気軽に実行できない方も多いでしょう。結果として現状のまま売却せざるを得ないケースも多くなります。
■まとめ
再建築不可物件は、一般的に資産価値が低いという特徴があります。その性質上メリットとデメリットをあわせ持っているため、購入および売却はどちらも検討したうえで決定するのがおすすめです。
再建築不可物件のデメリットは、おもに土地を手放すときに影響してきます。通常の仲介業者を介した売却では買い手が付きづらく、安く買われる可能性が高い物件です。このような場合、信頼できる買取業者に相談するのが解決法の一つとなります。
当社は、再建築不可物件など“訳あり物件”を取り扱う専門業者です。年間100件以上の物件を扱っている実績があり、査定から買い取りまで最短即日で実行可能です。“残置物あり”“古家つき”“境界未確定”など敬遠されがちな物件も多数買い取りしております。「とりあえず価格だけ知りたい」というお客様も大歓迎ですので、再建築不可物件でお困りであればお気軽にお問合せください。
年間100件以上を扱う第一土地建物なら、お客様のご要望に応じた買取プランをご用意いたします。
お問い合わせから引渡しまでの流れ
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- 再建築可能か不可か調査し、再建築不可であれば、可能に出来るのかも含めて調査致します。
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