共同担保とは?再建築不可物件を共同担保で購入する際の注意点
記事公開日
最終更新日 2022年4月25日
再建築不可物件の購入を考えていても、なかなかローンを利用できずにお困りの方も少なくないでしょう。
再建築不可物件でローンを利用するための一つの手段として、共同担保を設定する方法があります。ただし、共同担保の設定には事前に確認しておくべき注意点も少なくありません。
本記事では、再建築不可物件を購入する際の共同担保とはどのようなものなのか、共同担保を利用する際の注意点などを詳しく解説します。
再建築不可物件の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
■再建築不可物件の共同担保とは?
共同担保とは、銀行などの金融機関から不動産取得費用の融資を受ける際に、複数の不動産を担保として設定することです。
担保とは、仮に返済が滞ってしまった際の弁済手段として、債務者(融資を受ける人)から債権者(融資を行なう金融機関など)に提供する対象を指します 。
例えば、住宅の購入にあたり銀行から融資を受ける場合、購入する住宅自体を担保に設定するケースが一般的です。返済が滞った際には、銀行は担保対象の不動産の売却益を返済額の代わりに受け取れる権利を有しています。
このように担保の設定自体は、再建築不可物件に限らず、一般的な物件の購入でも行なわれているものです。
ただし、買い手が見つかりにくい再建築不可物件は、担保としての価値が低く見積もられてしまうため、単独では融資を受けられないことも珍しくありません。
しかし、再建築不可物件に加えて別の不動産を共同担保にすると担保価値が上がり、融資を受けられる可能性が高まります。
このように共同担保は、再建築不可物件の購入に際してローンを組む際の手段として設定されることがあるのです。
■そもそも再建築不可物件でローンは組めるのか?
担保としての価値を低く評価されがちな再建築不可物件は、そもそも住宅ローンや不動産ローンを組めるのでしょうか。
◇住宅ローン
再建築不可物件は、銀行や信用金庫などの金融機関が提供する住宅ローン が利用できないケースがほとんどです。
ただし、融資の条件は金融機関ごとに異なるため、再建築不可物件でも住宅ローンを組める可能性はゼロではありません。
一般的な金融機関の住宅ローンが利用できない場合、不動産会社からノンバンクからの融資を勧められることがあります。
ノンバンクとは、銀行法が適用される銀行や信用金庫以外の金融機関を指す言葉で、具体的には消費者金融会社やクレジットカード会社、信販会社などが該当します。個人向けの住宅ローンを専門に扱う住宅金融専門会社も、ノンバンクの一種です。
ノンバンクは、融資のスピードが速い一方で、銀行の住宅ローンよりも金利が高い傾向にあります。
比較的安価な再建築不可物件を購入しても、ノンバンクへ支払う金利が高いと、結果的に一般的な住宅を購入するよりも費用がかかるおそれがあるので注意が必要です。
安全性の高いノンバンクの見極めが困難なため、利用する際には慎重に検討する必要があるでしょう。
◇不動産投資ローン
投資目的で不動産を購入する場合に利用する不動産投資ローン でも、再建築不可物件は融資の対象外とされてしまうことが一般的です。
しかし、場合によっては、購入する再建築不可物件以外の不動産を共同担保として設定することで、投資用のローンが組める可能性もあります。
ただし、ローンを完済する前に何らかの事情で返済が滞ることがあれば、再建築不可物件だけでなく、共同担保として設定した不動産も差し押さえられるおそれがあります。
例えば、自身が現在生活している自宅や、両親の住む実家など、失っては困るような不動産は、共同担保として設定するかどうかを熟考することが重要です。
■共同担保の注意点
共同担保の設定は、高い評価が付きづらい再建築不可物件が融資を受けるために有効な手段である一方で、以下の注意点も知っておく必要があります。
・単独での売却ができなくなる
共同担保として設定した物件は、その後何らかの理由でいずれかの物件を手放したくなっても、単独での売却ができません。
融資を受ける時点で売却予定がなかったとしても、今後ローン完済までの間に、状況が変わることも想定する必要があります。
・一度設定した共同担保を外すのは難しい
共同担保は、ローンを全額返済したことを条件に外せるようになるのが一般的です。返済額が残っている状態で共同担保を外せるケースはほとんどないため、よく検討したうえで設定することが重要です。
・共同担保を設定できる不動産は地域の制限がある
共同担保を設定できる不動産物件は、融資を行なう金融機関によって地域が限られています。
金融機関は、それぞれ対応地可能な地域が決まっており、対応地域外の物件は共同担保として認められないのです。
共同担保はリスクが大きいため、積極的におすすめできる方法ではありません。
再建築不可物件の購入にあたって、共同担保を前提とする融資を受ける際には、上記のようなリスクを理解したうえで慎重に検討しましょう。
■ローンが組めない場合は現金での一括購入が必要
ローンが組めない場合は、現金一括払いで再建築不可物件を購入する必要があります。
現金一括購入の大きなメリットは返済金が滞ることがないため、担保物件の差し押さえを回避できることです。
共同担保の設定も不要なため、共同担保ならではのリスクを抱える心配もありません。
ただし、購入費用を抑えやすい再建築不可物件であっても、ローンを利用せずに一括で購入できるだけの現金を準備するのは容易ではないでしょう。
長期的な計画で貯めてきた貯金がある、または親類からの援助が期待できるなどの場合を除いては、現実的な方法ではないかもしれません。
ローン審査が通らず現金購入するしかない再建築不可物件の場合、今後売却したくなった際にもリスクがあります。
一括購入できるほどの現金を準備できる人はどうしても限定されるため、なかなか買い手が見つからず、売れ残ってしまう可能性も否定できません。
再建築不可物件では、仮に自分が現金で一括購入できても、その後の運用が思うようにできないこともあります。大きな金銭的負担をしてまで購入する価値があるかどうか、慎重に検討しましょう。
なお、現金購入できる個人を探すのが困難な場合は、再建築不可物件でも買い取ってくれる不動産業者への相談が有効です。
■まとめ
再建築不可物件は、一般的な住宅に比べて担保としての評価が低く、住宅ローンや投資ローンが利用できないケースがほとんどです。
そのため、再建築不可物件を購入する際には、他の不動産物件を共同担保に設定し、一部のローンを利用可能にする方法がとられることがあります。
ただし、共同担保として設定した物件は、返済が滞った際に差し押さえられるリスクがあるため、注意が必要です。
共同担保を設定できる不動産は地域が限定されること、ローンを返済するまでは物件のみを売却したり担保から外したりできないことなども、事前に理解しておくべきでしょう。
ローンを利用できない再建築不可物件の場合は、現金で一括購入することになります。しかし、いずれ売却を考えているのであれば、買い手が見つかりづらい新たなリスクが生じるおそれがあるのです。
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