所有者不明土地の利用促進に向け提言/自民党
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最終更新日 2018年6月3日
自由民主党の所有者不明土地等に関する特命委員会は24日、とりまとめ「所有から利用重視へ理念の転換 『土地は利用するためにある』」を発表した。
地域の環境悪化や公共事業における所有者探索にかかるコスト発生などを受け、所有者不明土地問題の解決が喫緊の課題になっている。同委員会では2017年6月に同課題解決に向けた中間とりまとめを発表しており、その内容を踏まえた「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案」が今国会に提出され、24日、衆議院で可決、参議院に送られた。
とりまとめでは、土地所有に関する基本制度の見直しや公共事業における土地収用の的確な活用と運用の実現、登記制度の見直し、利活用を促す仕組みの構築等を示した。
中でも不動産登記に関しては、所有者の氏名・住所が正常に記録されていない変則型登記について、土地活用や管理に大きな支障が出ていることから、正常な登記状態に改めるための法改正を検討すべきとした。
円滑な利活用を促す仕組みとして、所有権を含む民事基本法制の抜本的な見直しを視野に、受け皿となる団体等が適切に管理や利用ができる仕組みや長期間放置された土地の所有権のみなし放棄の制度構築、境界画定や隣地使用に関する土地利用の法律策定、共有地の管理や分割のルール設定などが必要であると示した。また、登記簿と戸籍等を連携した土地所有者情報制度の構築、不動産業界団体等における相談窓口設置等による所有者不明土地発生予防への方策などが必要であるとした。
今後について、土地所有に関する基本制度等、国民的な議論が必要な事項についても期限を区切って審議会等での検討を進める必要があるとし、その中でも次期通常国会への法案提出が可能なものについては、速やかに制度設計の具体化を進めるべきとした。
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